
・レース名:読売新聞社杯全日本選抜競輪
・開催場:豊橋競輪場
・開催期間:2020年 2月8日(土)~2月11日(火)
・優勝賞金:2,850万円
G1全日本選抜競輪といえば年末のKEIRINグランプリの最終選考レースとして有名だった。しかし今は年明け初のG1レースとして注目を集めている。
競輪予想をする上で必要なことは沢山ある!
毎年開催される競輪場が違うため、開催年ごとに地元の選手が奮闘している。ということは、毎年本命の選手が入れ替わる。
的中することが難しく、荒れたレースになりやすいということを頭に叩き込んでおけ!競輪を楽しみたい人も、競輪で稼ぎたい人も必見のG1レースだ!
目次
豊橋競輪 全日本選抜競輪(G1)の昨年の傾向
昨年のG1全日本選抜競輪で印象に残るものといえば、決勝で単騎ながらもホームからカマシを見せた中川誠一郎だろう。
中川誠一郎は鐘と同時に、東日本ラインの後ろを取ろうと上昇するものの和田真久留と被った。和田真久留と被ることを嫌った中川誠一郎は腹を括り、ホームからカマシの形になったが押し切って優勝を勝ち取った。
吉澤純平、武田豊樹、佐藤慎太郎の並びとなっていた東日本ラインは鐘前に上昇し吉澤純平が前を叩いて先行態勢に入る。
吉澤純平は叩いた後にペースに持ち込んだため中川誠一郎に叩き返され、好位を得たが追走でいっぱいとなった。吉澤純平の後ろを走っていた武田豊樹は後輪が香川雄介の前輪と接触し、落車は避けたものの伸び切れずに終わった。
3番手の佐藤慎太郎は鋭く伸びて2着に突き抜けた。
◆豊橋競輪(G1)全日本選抜競輪で活躍する選手
読売新聞社杯全日本選抜競輪はG1ということもあり出場選手はかなり豪華だ。
S級S班からは佐藤慎太郎、平原康太、郡司浩平、村上博幸、松浦悠士、清水祐友、中川誠一朗の合計7人も出場する。
なかでも松浦悠士率いる中国勢は強者揃いだ。
清水祐友をはじめ、岩津祐介、柏野智典、西岡拓郎、桑原大志、宮本隼輔らがいる。
地元勢は金子貴志と吉田敏洋を中心に志智俊夫、不破将登、北野武史と功メンバーが揃っている。そして昨年までS級S班だった浅井康太と、同じく三重の柴崎淳、坂口晃輔も見逃せない。
競輪が好きな人間なら、これからどんどん成長するルーキーの活躍にも注目だ。
まだ23歳の太田竜馬に松井宏佑、宮本隼輔、松本貴治、そして早期追い越しで出走停止になっていた山崎賢人も参戦する。
全日本選抜競輪のイチオシ選手
◆豊橋競輪(G1)全日本選抜競輪の注目選手

松浦悠士(29歳)S級S班
松浦悠士は、昨年のKEIRINグランプリの時に「清水裕友の後ろで最後まで信頼して最後の最後に自分が踏むってレース前に決めていたが、郡司浩平が出た時に内側に行ってしまった自分が情けない」とインタビューでは反省の色を見せた。
今年に入ってから記念を2場所連続優勝するなど調子がいい。
また、前回の高松競輪G3玉藻杯争覇戦では予選から余力を残しており、決勝では予選や準決勝では見せなかった豪快な走りを見せた。この前の高松競輪G3玉藻杯争覇戦を完全優勝するなど今乗りに乗っている選手だ。
今回の読売新聞社杯全日本選抜競輪では、豪快な捲りが見てみたい。

平原康多(37歳)S級S班
平原康多は、G1通算優勝が7回とダントツで抜けている。
KEIRINグランプリは取れなかったものの、この選手の実力は計り知れない。
最近では、関東勢の若手が育ってきているため、平原康多が番手に上手くハマることができれば水を得た魚だ。
東日本発祥倉茂記念初日は5着だったものの2日、3日、最終日を1着で終えている為、調子はいいだろう。
今回の読売新聞社杯全日本選抜競輪では、若手とどのような連携をとるかが見てみたい。

中川誠一郎(40歳)S級S班
中川誠一郎は、KEIRINグランプリでは8着と言う残念な結果で終わってしまった。
KEIRINグランプリ以降のレースでは、好調とは言えないが3レースで1位になっている。
また前走の高松記念では決勝に乗っていて安定した成績を見せている。
高松競輪G3玉藻杯争覇戦の決勝では松浦悠士に優勝を奪われたものの2着とまずまずの結果を出しており、読売新聞社杯全日本選抜競輪にむけて気合が入っている。このビックレースでどんなレースをするか楽しみだ。
中川誠一郎は、昨年のG1で単騎のホームカマシで優勝をした経験があり、今回の読売新聞社杯全日本選抜競輪でも、昨年のG1で見せたホームカマシを見せてくれるのか。
◆豊橋競輪(G1)全日本選抜競輪の地元注目選手

金子貴志(44歳)S級1班
自転車競技で様々な賞を受賞した経験のある金子貴志は2013年にKEIRINグランプリの優勝経験もあり44歳になった今でもそのパワーは衰えない。
若手が出てきたため番手を回る機会が増えたが決まり手は捲りの回数と変わらないだけにまだまだイケイケな選手だ。
しかし、近況はあまり成績が良いとは言えず自力では多少見劣る部分が出てきそうだ。
ただし、中部勢は先行選手も強いため番手を得れば優勝候補の一角にも上がる選手だ。

吉田敏洋(40歳)S級1班
高校時代のラグビーで培った吉田敏洋の捲りのパワーは強烈で後方からでも前団を飲み込む。昨年の11月以降記念競輪の出場はないが、失格となった名古屋競輪以外の全開催で決勝に乗っていて2度優勝している。
競走得点も右肩上がりで調子は安定していそうだ。また、ビッグレースでの優勝はまだ無いため地元戦で初優勝の期待もかかる。
◆豊橋競輪(G1)全日本選抜競輪の新人注目選手

太田竜馬(23歳)S級1班
太田竜馬は2018年度は高松競輪G3玉藻杯争覇戦、2019年度は小松島競輪G3阿波おどり杯争覇戦、岐阜競輪G3長良川鵜飼カップ、佐世保競輪G3九十九島賞争奪戦の4つの記念競輪で優勝していて記念獲得回数はS班を退けるほどの回数だ。また、S班とやり合う力も十分に持っていて「先行」、「まくり」の二刀流で柔軟に対応できる。
一昨年にはヤンググランプリ獲得していてそろそろG1などのビッグレースでの優勝を期待されてもいい存在だ。去年のヤンググランプリ優勝者の松本貴治も参戦しているため、2人で切磋琢磨する様子を見れることを期待する開催でもある。
過去の優勝者と昨年優勝者のコメント
2015年/山崎芳仁
2016年/渡邉一成
2017年/平原康太
2018年/新田祐大
2019年/中川誠一郎
◆昨年優勝、中川誠一郎のコメント
『苦しかったですね。
(組み立ては)関東勢が主導権を取りそうだったので、そこに付いていきたいなって思ってました。
もっと吉澤純平君が誰にも主導権を渡さないようにある程度踏むかと思っていたが、ペースに入れていて、自分も和田真久留君と併走になったのでそこで腹を括りました。
昨日1周行っていたので、昨日よりも楽に踏めていた。
2つタイトルを獲って一人前と言われていたので、これで一人前になれたと思う(笑)。
本当に嬉しいですね』
豊橋競輪場の情報
1着決まり手 逃げ:17% まくり:22% 差し:60%
2着決まり手 逃げ:19% まくり:15% 差し:31% マーク:35%
◆豊橋競輪場の特徴
1周400m。
豊橋競輪場は冬期-春期にかけて、バックストレッチ側では向かい風となることが多い。そして癖もない400mバンクだから「差し」や「まくり」が本命視する奴もいるだろう。
ただ、ここで見逃せないのが「カント」だ。豊橋競輪場は333mバンク時代の名残がありカントがきつい。そして「マッコーネル曲線」ということはINコースの選手が有利なんだ。つまり先行選手の勝率が高く大穴が出ることもある。