
・レース名:函館競輪開設70周年記念G3五稜郭杯争奪戦
・開催場:函館競輪場
・開催期間:2020年 5月16日(土)~5月19日(火)
・優勝賞金:360万円
函館競輪の開設記念レースで、毎年開催されるG3レース。
2019年の開催では50万近いもの超高額配当が出たぞ!
函館競輪の競輪予想は普通のようで普通じゃない!
クセのないバンクとはいっても季節の変わり目に吹く海風でかなり煽られることもある。
選手の力と環境を組み合わせて予想するのがセオリーだろう。
※5月8日に函館記念競輪G3五稜郭杯争奪戦は中止になると発表があった。
目次
函館競輪 大楠賞争奪戦(G3)の昨年の傾向
昨年の決勝にS班である村上義弘・清水裕友の出走がなく圧倒的な選手がいない中での決勝となった。
そのため誰が優勝してもおかしくないレースだとファンはワクワクしながら見届けていたはずだ。
人気筆頭は新山響平。今シーズンは安定して入着しており、自慢のスピードを活かした先行勝負に定評がある。
レース結果は南修二との捲り合いを制した新山響平に軍配が上がった。まだ25歳と成長を見込める新山響平はこの優勝で更に自信をつけたはず。
熾烈な2着争いも盛り上がり南修二・小埜正義・守澤太志・諸橋愛の4車による攻防戦も見どころであった。
新山響平と同ラインを組んでいた守澤太志が混戦を抜け出し同ラインでのワンツーでレースは終えた。
そのおかげで新山響平はダントツで優勝することが出来たな!
◆函館競輪(G3)大楠賞争奪戦で活躍する選手
S級S班からは佐藤慎太郎、村上博幸、清水裕友が出場する。
期待がかかるのは、北日本の選手達。
前回優勝したS級1班の新山響平を始め、大森慶一、菊池圭尚、藤根俊貴、斎藤登志信、阿部拓真、小松崎大地が出場する。
新山響平の調子は下がっていないので、ライン連携がうまく機能すれば、佐藤慎太郎と新山響平は決勝進出は濃厚だ。
関東の選手層が厚くなく、武田豊樹や武藤龍生、伊早坂駿一頼みだろう。
南関東の選手も関東同様に強豪選手がいない状態。
有力選手は和田健太郎、松谷秀幸、渡邊晴智といったところ。
層の薄さを関東と南関東でフォローしあえば、上位を関東、南関東で制圧できるかもしれない。
近畿ラインの選手は村上博幸筆頭に、三谷将太、石塚輪太郎が注目どころだ。
清水裕友の中国ラインは好調の原田研太朗が出場する。
四国の選手との連携も注目となる。
大楠賞争奪戦のイチオシ選手
◆函館競輪(G3)大楠賞争奪戦の注目選手

佐藤慎太郎(43歳)S級S班
2020年に入ってから福井G2ウィナーズカップ以外の決勝に名を連ねていることはグランプリ王者としてさすがの一言に尽きる。
その安定感溢れる結果を見れば今シーズンも決勝に残ることは濃厚だろう。
彼の特徴は番手の安定感だろう。レース展開を見ながら巧みに別線を捌きながらの自力選手の舵取り。
ゴール前では隙を逃さないサシ振り。まさに王者としての貫禄あるレースにはあっぱれの一言だ。
43歳のベテランはどこまで継続した強さを発揮できるか。

村上博幸(40歳)S級S班
2020年に入ってから今ひとつS班に期待される活躍ができていない印象を受ける。
永らく競輪界を引っ張ってきたベテランもそろそろ勢いが無くなってきたのか。
そう感じざるを得ないシーズンを送ってしまっている。最高で4位止まりと満足行く結果では無いだろう。
福井G2ウィナーズカップ初日特選予選でも
「勘が狂って3着争いかと。ゴール前は無我夢中でしたけど。満身創痍ではあるけど、一生懸命走れた。」と余裕がないことを明らかにしている。
ここで一度奮起してS班の意地を見せて欲しい。

【鈴木竜士】(26歳)S級1班
デビューから約5年程経っているためそろそろグレードレースでの結果が望まれる26歳。
競輪学校時代には競争訓練で着外51回、31位の成績で卒業と決して強い選手だった。
しかしデビューからメキメキと力をつけ2017年のヤンググランプリではゴール前の大混戦を巧く内側から抜け出し優勝を掴みとった。
それからというもの周囲の期待には応えられない結果が続いている。しかしグレードレース常連となりつつあるのは実力がある証拠。ヤンググランプリ以来の悲願を達成してほしい。
◆函館競輪(G3)大楠賞争奪戦の地元注目選手

菊地圭尚(40歳)S級1班
地元函館競輪若手筆頭だった頃は昔の話。
競輪学校時代の競走訓練では1着41回で1位の成績で卒業。
2007年のヤンググランプリでは優勝を飾るなど競輪界を背負って立つ選手になると期待されていた。
しかしその期待とは裏腹にグレードレースでの優勝はヤンググランプリのみ。
既に40歳とベテランの域に達しているためこれからの成長は難しいものがある。
次期はS級2班に降格が決定しているため、地元開催の今シーズンでは意地を見せて欲しい。

大森慶一(38歳)S級1班
2018年から1班に昇格した遅咲きの選手だ。
父は大森芳明・従弟は外崎一成・伯父は外崎浩之と競輪一家で生まれた大森慶一。
父の大森芳明が師匠となり若き頃から自転車競技を行なってきたが、競輪学校の競走訓練では着外48回で33位の成績で卒業と低い位置からのスタートとなった。
その後も現在までグレードレースでの優勝は無く鳴かず飛ばずの成績となっている。競争得点も右下がりな結果となってしまっているので地元開催の今シーズンでは一矢報いたいところだろう。
◆函館競輪(G3)大楠賞争奪戦の新人注目選手

藤根俊貴(25歳)S級1班
今年からS級1班に昇格した期待の113期の1人。高校時代から競輪の才能を開花させインターハイ優勝やインカレ3位。国体3位と未来のスター候補であることは間違いない。
競輪学校でもその実力を遺憾無く発揮し、競走訓練では1着25回・2着19回で5位の好成績で卒業している。卒業記念レースに関しては1位でのフィニッシュ。
着実に階段を登っている選手だろう。デビューしてからも異例の速さで昇進を続けてる。昨年からグレードレースに出場し始め経験値を多く積んでいるためそろそろ決勝で先行勝負を仕掛ける日も遠くないだろう。
過去の優勝者と昨年優勝者のコメント
2016年/新山響平
2017年/新田祐大
2018年/和田健太郎
2019年/新山響平
◆昨年優勝、新山響平のコメント
『嬉しいです。まくりですけど。今日は前受けで(押さえにくるのが)遅かったら突っ張るし、早かったら引いてカマシかなって考えていました。
緩むところがなかったし、ペースも上がっていました。仕掛けていこうかなって思ったところで南さんが行くなって思ったので、それをめがけて仕掛けやすくなりました。
連日4コーナーから抜かれているので最後まで緩めないようにと。(ナショナルチームで練習するようになって)明らかに踏み出しが良くなっているのを感じる。
(オールスターはオリオン賞に選ばれているが)まだオリオン賞で戦う力はないのでナショナルチームで練習して力を付けたい。
今後は競技と競輪を両立していきたいし、まずは競技で結果も出したい。次はG1で頑張ります』
函館競輪場の情報
1着決まり手 逃げ:22% まくり:35% 差し:43%
2着決まり手 逃げ:18% まくり:15% 差し:30% マーク:37%
◆函館競輪場の特徴
1周400m。
クセのない標準スペックのバンクである。
改修前に比べて直線は長くなったが、選手からすると直線距離が短いと感じるそうだ。
ゴール線の位置が改修前に比べて手前に移動したことが原因とされている。直線は長いが体感では短い。
海風を防ぐために1センターに暴風壁が設置されている。3コーナーから4コーナーにかけては通常の金網なのでそこからは風が入り込む。
標準スペックのバンクだから選手の力量差も顕著に現れるといっていい!