
・レース名:全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪(全プロ記念・全プロ記念競輪)
・開催場:豊橋競輪場
・開催期間:2020年 5月30日(土)~5月31日(日)
・優勝賞金:200万円
全日本プロ選手権自転車競技大会のトラックレースが毎年行われている。
そこで好成績を収めればG1である寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントへの出場権がかかっているため選手は全力で挑むだろう。
その大会に先駆けて行われる競輪の大会が全プロ記念競輪である。
昨年同様障害者スポーツ支援競輪と題して行われる。
F2とグレードレースではないが、グレードレース級の大会になる。
目次
豊橋競輪 全プロ競輪(F2)の昨年の傾向
昨年の2日目S級スーパープロピストレーサー(SPR)では当時競争得点がメンバーの中で1番高く唯一のS班だった平原康多を中心に、3連対率高い郡司浩平の連下は濃厚。
勝率高い山田英明の1発あるかといった予想だった。
しかし予想とは裏腹に主役となったのは徳島コンビ。太田竜馬が打鐘で後方から一気にカカリ良く飛び出しそのまま後方の追撃を物ともせず1着。
それに合わせて先頭を走っていた郡司浩平もペースを上げるが、健闘虚しく3着。
太田竜馬の飛び出しについていった小倉竜二は2着と徳島の強さを見せつけた大会となった。
◆豊橋競輪(F2)全日本プロ競輪で活躍する選手
S級S班からは佐藤慎太郎、平原康太、村上博幸、松浦悠士、清水裕友、中川誠一郎の5名。
郡司浩平は出場資格を満たせなかったようだ。
ナショナルチームの脇本雄太と新田祐大も出場はしないようだ。
注目は前回優勝しワンツーを決めた徳島勢の太田竜馬と小倉竜二。
四国勢の中で徳島はS級1班は6名、S級2班は2名も出場するので、今回も期待できる可能性が高い
四国の選手は堤洋、湊聖二、原田研太朗、小川真太郎、久米康平、島川将貴。
落車明けまた落車と不運続きの平原康太率いる関東の選手たちも注目できる。
注目の関東勢の選手は、S級1班から吉田拓矢、長島大介、木暮安由、宿口陽一、武藤龍生、諸橋愛。
S級2班は横山尚則、雨谷一樹、坂井洋、小林泰正、植原琢也、黒沢征治、森田優弥、成田健児が出場する。
若手から経験豊かなベテランも出場するのでかなり期待が持てるだろう。
北日本の選手も実力者ぞろいといったところ。
S級1班からは、高橋陽介、新山響平、佐藤友和、佐藤博紀、大槻寛徳、菅田壱道、守澤太志、佐々木雄一、成田和也、山崎芳仁、渡邉一成、小松崎大地。
S級2班は嵯峨昇喜郎、内藤宣彦、真船圭一郎。
全プロ競輪のイチオシ選手
◆豊橋競輪(F2)全プロ競輪の注目選手

清水裕友(25歳)S級S班
立川G3鳳凰賞典レース、読売新聞社杯を制した2020。KEIRINグランプリ出場者筆頭は年末まで調子を上げていけるか?
その過程として今大会のスーパープロピストレーサー賞(PSR)を取りに行くだろう。
しかし玉野G3瀬戸の王子杯争奪戦は5位。G2ウィナーズカップでは9位と決勝には乗っているが、勝ち切れていない。その後は欠場や中止が相次いでいるため調子を戻してほしいところ。
昨年の全プロ記念競輪ではワンダーステージ止まりとなってしまっているため雪辱を晴らしたいところ。

平原康多(37歳)S級S班
2020の平原康多は強い。高松G3玉藻杯争奪戦まで2位以内で終えているためスタートダッシュは快調だ。しかし福井G2ウィナーズカップ初日12Rの特別選抜予選では森田優弥に乗ってしまい落車。全治20日程の怪我を負った。
それ以降レースに出場していないため調子は未知数だったが、期待された宇都宮G3ワンダーランドカップでは2日目に落車し決勝を逃し全治5日間のけがを負った。
今回の全プロ記念競輪には間に合ったようだが、落車続きで不運続きでもある。
昨年はスーパープロピストレーサー(決勝)に出走し、唯一のS班として期待されていたが、着外に終わっている。その悔しさを今年は晴らせるか見ものだ。

太田竜馬(24歳)S級1班
昨年のスーパープロピストレーサー賞受賞者は連覇なるか。
2018年のヤンググランプリではラスト直線で驚異の伸びを見せ優勝を果たしている。次の目標はもちろんKEIRINグランプリ。その足がかりとして相性の良い今大会では爪痕を残していきたい。
3月から欠場と開催中止で2カ月ぶりに出場することもあってかなり注目度は高いだろう。
◆豊橋競輪(F2)全プロ競輪の地元注目選手

金子貴志(44歳)S級1班
豊橋競輪の大ベテランと言えば金子貴志一択だろう。競輪では2013年寛仁親王牌競輪、朝日新聞社杯競輪祭、KEIRINグランプリと主要タイトルを獲得。他にもグレードレースで幾度も優勝を勝ち取ってきた。
ナショナルチームにも所属していた過去もあり、アジア大会優勝やワールドカップ3位など世界にも通用する実力の持ち主だ。
しかし年齢には勝てないのか昨年は1度も優勝できていない。グレードレースで決勝に乗ったのも昨年の9月に開催された岐阜G3長良川鵜飼カップからは皆無だ。
しかしこのままで終わって欲しくない愛知のベテランには地元戦では奮起してもらいたい。

岡本総(32歳)S級1班
大ベテランと共に臨む地元戦で一矢報えるか。高校から自転車競技をしている32歳は地元で初のグレードレース優勝を目指していきたいところ。そのためにも今大会は弾みにしたい。
S級1班と2班を行き来しているため1班に安定するためにも好成績を残し続けていきたいだろう。3月の佐世保F1から出走していないため調子の良し悪しは不明だが、2月は4レース中2レース決勝に乗っているため、悪くはないはずだ。
ホームバンクの利を活かしてどこまで進めるか注目だ。
◆豊橋競輪(F2)全プロ競輪の新人注目選手

松井宏佑(27歳)S級1班
生粋のスピードスケーターはどこまで競輪界で羽ばたくか。世界大会で活躍していたスピードスケート将来有望選手の突然の参入には驚きを隠せなかった。しかしそれよりもデビューからの快進撃の方が驚きだろう。
競輪学校時代は3位の成績で卒業しているため、期待値は高かった。彼を一躍注目させたのは昨年の別府G3オランダ王国友好杯の優勝だ。
デビューから1年半でグレードレース初優勝には競輪の新時代を担うほどの実力を持ち合わせていることを証明した。続くヤンググランプリでも3着。ナショナルチームでの活動でも力をメキメキとつけており現在成長株筆頭と言っても過言ではない。
しかし2020年は競輪でまだ目立った活躍をできておらずここで見せ場を作ってほしいところだ。
過去の優勝者と昨年優勝者のコメント
2014年/浅井康太
2015年/武田豊樹
2016年/武田豊樹
2017年/古性優作
2018年/平原康多
2019年/太田竜馬
◆昨年優勝、太田竜馬のコメント
『良いメンバーの中で優勝できたので自信になりました。
今日は誰かが押さえにきたら全部引くって決めていて、流れの中で仕掛けていこうと。
(前受けからなら)誰かが動くと思うのでタイミングを見ていきました。(平原康多の動きもあって)ああなって仕掛けやすくなった。
最近はスピードにも自信が出てきています。バックでは小倉竜二さんの優勝だろうと思ったけど、意外と最後まで粘れましたね。
力を出し切れるようになったし、少しずつ成長できていると思います。今後ももっとスピードに磨きをかけていきたいです』
徳島期待の若手が制したのは驚いたぞ!
豊橋競輪場の情報
1着決まり手 逃げ:26% まくり:34% 差し:40%
2着決まり手 逃げ:20% まくり:17% 差し:24% マーク:39%
◆豊橋競輪場の特徴
1周400m。
豊橋競輪場は中部地区初の競輪場として開設された。
クセがないので脚質問わないバンクとなっており、競輪選手達から走りやすいと評判もいい。
競輪選手的には正攻法でのレースが多い傾向なイメージ。
差しが決まりやすいから追い込み番手選手の位置に注目だ!