
・レース名:小倉競輪第62回G1朝日新聞社杯競輪祭
・開催場:小倉競輪場
・開催期間:2020年 11月18日(水)~11月23日(火)
・優勝賞金:3360万円
朝日新聞社杯競輪祭は小倉競輪で開催されるG1競走だ。
1年の最後に開催されるG1レースで、この大会が終わった時点での獲得賞金と優勝選手がKEIRINグランプリ(S級S班)になれる競輪の大一番になる大会だ。
すでにグランプリ出場の権利を持っているのは、脇本雄太、清水裕友、松浦悠士の3名。
そこに競輪祭で優勝した選手と、6名の獲得賞金上位選手がS級S班選手となる。
目次
小倉競輪 競輪祭(G1)の前回大会の展望
昨年の決勝にはS班が2名のみで、予選各地で万車券が多く出ていた印象がある。今年もS班が予選敗退続出という面白い展開になるかもしれない。
決勝では松浦悠士・清水裕友の中国コンビが躍動すること間違いなし。対抗としては4度目の競輪祭優勝を狙う平原康多の勝負強さに期待だ。諸橋愛の3番手からの強襲も捨てがたい。
レースは序盤から清水裕友と吉田拓矢の先行勝負。第1コーナー付近で清水裕友が平原康多を捌くと吉田拓矢を叩く。
チャンスを得た松浦悠士が第3コーナーで車間を切って直線で伸び切り1着。2着は清水裕友。3着は諸橋愛という結果に。
◆小倉競輪(G1)競輪祭で活躍する選手
S級S班選手は、佐藤慎太郎、新田祐大、平原康多、郡司浩平、脇本雄太、村上博幸、松浦悠士、清水裕友、中川誠一郎の9名が勢ぞろい。
北日本のS級1班選手は、永澤剛、佐藤和也、新山響平、佐藤友和、大槻寛徳、菅田壱道、和田圭、阿部力也、内藤宣彦、守澤太志、佐々木雄一、成田和也、山崎芳仁、渡邉一成、小松崎大地。
関東地区からは、芦澤辰弘、吉澤純平、杉森輝大、山岸佳太、吉田拓矢、神山雄一郎、神山拓弥、長島大介、木暮安由、宿口陽一、武藤龍生、河村雅章、鈴木竜士、諸橋愛。
南関東の選手は、中村浩士、和田健太郎、鈴木裕、岩本俊介、根田空史、山中秀将、福田知也、内藤秀久、東龍之介、松谷秀幸、和田真久留、松井宏佑、渡邉晴智、萩原孝之、岡村潤。
中部地区の選手は、金子貴志、笠松信幸、吉田敏洋、深谷知広、志智俊夫、浅井康太、坂口晃輔。
近畿の1班選手は、野原雅也、村上義弘、稲垣裕之、山田久徳、山本伸一、畑段嵐士、三谷竜生、東口善朋、椎木尾拓哉、南修二、稲川翔、神田紘輔、古性優作、松岡健介。
中国地区の選手は、岩津裕介、川端朋之、取鳥雄吾、桑原大志、香川雄介、阿竹智史、原田研太朗、小川真太郎、太田竜馬、島川将貴、渡部哲男、橋本強。
九州からは、野田源一、坂本健太郎、園田匠、田中誠、山田英明、山田庸平、井上昌己、山崎賢人、大塚健一郎、松岡貴久、松川高大、中本匠栄。
S級2班は、新山将史、高橋晋也、坂井洋、鈴木庸之、近藤親徳、川口聖二、皿屋豊、寺崎浩平、柏野智典。
競輪祭競輪のイチオシ選手
◆小倉競輪(G1)競輪祭競輪の注目選手

脇本雄太(31歳)S級S班
今年3度目のG1制覇を目指す。高松宮では完全優勝を果たし、改めて強さを見せつけた。
前レースの親王碑では初日。後方から残り2周前にもかかわらずかましていき先行体制へ。打鐘で新田祐大がかましてくると、ファン待望のナショナルチームの先行勝負へ。
第2コーナー付近で競り勝つとさらに郡司浩平の追撃。しかしそれすらも振り払い1着。
2日目は後方から第4コーナー付近でかましていくが前団に届かず4着。3日目はまたしても残り2周からかましていき1着。
決勝でも残り2周からかまし優勝を決めている。今レースでも逃げ切るレースをしてくれるだろう。

新田祐大(34歳)S級S班
前レースの親王碑では初日脇本雄太との先行勝負に競り負け5着スタートだったが、2日目は残り半周前からかましていき、前団の混戦を抜けて1着。
3日目は1度徳島コンビに叩かれるが、第2コーナー付近から捲り返し1着。決勝では残り2周から縦に踏んでいく脇本雄太に合わせて新田祐大も上昇。
打鐘で3番手に落ち着き勝負を仕掛けたのは第4コーナー。
脇本雄太の番手の東口善朋を直線で抜くが、頭の脇本雄太には届かず2着。今レースでは脇本雄太にリベンジを誓う。

諸橋愛(43歳)S級1班
オールスターで惜しくも入着できなかった悔しさをバネに、今レースでは入着を目指す。
オールスターの決勝では脇本雄太・松浦悠士・古性優作との直線勝負で前に出切れず4着。
その後優勝経験がある共同通信社杯では初日敗退。親王碑では準決勝敗退と決勝から遠のいている。
しかし立川F1では3着・1着・3着と入着できているので、調子を取り戻してきている。
2017年のグランプリに出走経験もある実力者は、ここで1発優勝し2度目の切符を掴みたい。
◆小倉競輪(G1)競輪祭競輪の地元注目選手

園田匠(39歳)S級1班
2015年には親王碑を優勝し、グランプリに出走している実力者。
20年近く競輪界で活躍しているベテランレーサーだ。アマチュア時代からスプリント力には定評があり、選手になってから着実に結果を残している。
今までG3を3度・G1を1度優勝しているため、経験豊富な選手だ。しかし昨年からグレードレースでの優勝がなく大舞台での活躍は少ない。
デビュー初勝利・A級とS級の初優勝を地元小倉競輪で果たしているため、今レースでも地元の利を活かした走りで決勝に乗ってほしい選手だ。

坂本健太郎(40歳)S級1班
アマチュア時代から国体と高校選抜のスプリントで6位と活躍している選手。
弟は坂本亮馬で兄弟力を合わせて日々鍛錬に励んでいる。20年近く競輪生活をしており、多くのグレードレースにも出走しているが未だに優勝はない。
近年はS級1班と2班を行き来しているため、どのレースにも気合を入れて臨みたい。
F1では安定して決勝に乗れているが、前グレードレースの共同通信社杯と前々のサマーナイトでは初日敗退と苦渋を舐めている。
地元開催の今レースではまず初日を突破したいところだ。
◆小倉競輪(G1)競輪祭の新人注目選手

寺崎浩平(26歳)S級2班
すっかり特別競輪ではお馴染みとなった選手だが、まだ今年デビューしたばかりと改めて寺崎浩平の強さを思い知らされる。
松戸G3では初めてグレードレースで決勝に乗っているため、急速にレベルアップし続けている。
今レースはG1だが、ここで決勝に乗るとなるといよいよ競輪界を代表する選手まで上り詰めたことになる。
直近の和歌山F1では準決勝敗退となってしまっているが、3日目にはしっかり1着を取っているため、そこまで気にすることではないだろう。
過去の優勝者と昨年優勝者のコメント
2014年/平原康多
2015年2月/武田豊樹
2015年7月/平原康多
2017年/新田祐大
2018年/浅井康太
2019年/松浦悠士
◆前回大会優勝、松浦悠士のコメント
『まだ実感はないですけど、GIタイトルは狙って獲れるものではないし、本当にうれしいです。
ラインの勝利だと思ってます。清水裕友君が頑張ってくれました。清水君が出てから諸橋愛さんが後ろだと分かったので、ギリギリまで待ってから踏みました。
本当にいろんな人の支えがあって獲れたので、感謝しています。グランプリに向けてしっかり練習します』
小倉競輪の情報
1着決まり手 逃げ:27% まくり:36% 差し:37%
2着決まり手 逃げ:17% まくり:17% 差し:22% マーク:44%
◆小倉競輪の特徴
1周400m。
元々は500mだったが400mに改修されている。
建設コンセプトが最高速度向上を前面に出しているため、高速バンクと言われている。
踏み遅れるのは致命傷で一気に差がついてしまうので、選手同士の攻めるタイミングは重要。
そのため逃げ・捲りが決まりやすく、差しも決まりやすいのでラインで制圧されがち。
ラインで投票されるのもあって、別線が絡めば高額配当になりやすい。