
・レース名:奈良競輪開設69周年記念G3春日賞争覇戦
・開催場:奈良競輪場場
・開催期間:2020年 2月27日(木)~3月1日(日)
・優勝賞金:360万円
春日賞争覇戦は毎年2月に奈良競輪場で開催されるG3レースだ。
去年はS級S班村上博幸だけだったが、今回は平原康多、松浦悠士と3名も出場するから村上博幸の独壇場にはならない。
ということは人気が分かれオッズが思ったより下がってしまうことがある。
競輪予想で的中したいなら選手の関係値から、フォーメーションまで想定しなければならない。
特に奈良競輪場は、展開が早く混戦になりやすい傾向がある。
目次
奈良競輪場 春日賞争覇戦(G3)の昨年の傾向
昨年は雨が強く視界も悪かった。「雨で全く前が見えなくて1コーナーぐらいにはいるだろうと思ったけど、全然遠かったですね。」と3着の原田研太朗もお手上げ。
新山響平が仕掛けようとするとラインの2番手だった山崎芳仁に競り勝ち村上博幸が新山響平の番手に。ジャンが鳴ってからは2人の一騎討ちとなり最後は村上博幸のサシで決まった。
「流れで追い上げか(新山響平と原田研太朗が)やり合ったらまくりかなと。でもあの位置になったときに出たとこ勝負かなと。(新山響平君は)カカってましたもんね。踏み出したときは楽だったけど、その後はもし原田君が来ても何もできないと思った。」と上手くレース展開を読んでの勝利だと語っている。
番手を失った新山響平は必死に村上博幸から逃げるもあと一歩及ばなかった。
◆奈良競輪場(G3)春日賞争覇戦で活躍する選手
S級S班からは平原康多、村上博幸、松浦悠士の3名だ!
村上博幸率いる近畿ラインが強力だぞ!
南潤を筆頭に中井俊亮、三谷竜生、三谷将太、三谷政史の3兄弟や神田絋輔と若手から30代の脂がのっている選手と層が厚めだ!
近畿の若手は中釜章成も注目だぞ。元砂勇雪や石口慶多も一見の価値あるぞ!
ルーキーは眞杉匠が特に注目だ!昨年11月にS級2班に特昇しているからノリに乗っているぞ!
春日賞争覇戦のイチオシ選手
◆奈良競輪場(G3)春日賞争覇戦の注目選手

村上博幸(40歳)S級S班
昨年の前橋G1寛仁親王牌・世界選手権記念では5年ぶりのG1制覇を成し遂げている。40歳になってもその実力はまだまだ健在だ。
しかしグランプリでは脇本雄太についていくが別線に入られ孤立。力無く9着に終わってしまった。和歌山グランプリ・玉藻杯争覇戦と4着止まりが続いている。良くない流れをここで引き戻したいところ。
昨年の春日賞争覇戦では鮮やかな差しを決めて優勝を決めている。
他のS班の選手や調子の良い選手がいる中、昨年の春日賞争奪戦優勝者の意地を見せ、連覇することができるのか見ものだ。

松浦悠士(29歳)S級S班
自分には考え方が変わって強くなった自覚があると言ってる。
競輪選手としてデビューした頃と明らかに変わったのは、勝っても負けても「原因はすべて自分にある」と自覚するようにしたこと。他には、自分の周りに「すべての人への感謝の気持ち」を持てるようになったこと。常に自分を見つめなおして、競輪と真摯に向き合うことが成績にも繋がっているのではないか。
このような考えを持ってからと言うもの上出来すぎる結果になっている。

平原康多(37歳)S級S班
デビューした頃から変わらず「G1レースで優勝すること」を目標に「勝つために一生懸命やっているだけ。」と言っていて、初心を忘れていない。
そのため全レースでは気持ちがこもっていることが見ていてもわかる。「年齢を重ねても戦法が変わっても時代に取り残されないように、試行錯誤しながら柔軟に対応してやっていきたい」と言っており、このような考えがあるからこそ8年連続でS級S班に残っているのだろう。
立川G3鳳凰賞典では2着。大宮G3東日本発祥倉茂記念杯では優勝と調子は良いと考えられる。どんな走りを見せてくれるか注目だ。
◆奈良競輪場(G3)春日賞争覇戦の地元注目選手

三谷竜生(32歳)S級1班
競輪以外での報道が多く有名になりつつある三谷竜生。そんな三谷竜生だが、手にしたタイトルは数知れず。競輪界を引っ張っていく1人であることは間違いない。
しかしそんな時代も終わりを迎えてしまうのか。S級S班から降格し、今シーズンはまだ結果を出せていない。
昨年の最後の伊藤G3椿賞争奪戦では2コーナーから捲りを仕掛けそのまま1着。
「詰まったら仕掛けるつもりだったので、自分のタイミングで行けました。(脚の感じは)悪くはなかったし、優勝できているので良かった」と悪くはないはずだが地元で復活できるか。

・中井俊亮(27歳)S級1班
年末の伊東G3椿賞争奪戦では選抜で2分線の別線叩きに成功しワンツーを決めている。「2分戦なので突っ張られるのは仕方ない。そのあとは何とか仕掛けられました。ラインで決まるようにと思って行ったので、決まって良かった」と調子はまずまずといったところか。
今シーズンのいわき平G3いわき金杯争奪戦の特秀では捲りから同ラインの2着を演出し自らも3着に乗っている。「中井が落ち着いて仕掛けてくれたおがげ。それに尽きます。」と他の競技者からの信頼もあり。得意の地元奈良で一矢報いれるか。
◆奈良競輪場(G3)春日賞争覇戦の新人注目選手

・宮本隼輔(25歳)S級1班
今シーズンからS級1班に昇格した注目の113期生の1人。学生時代の主要大会で数々の栄光を手にプロの地に足を踏み入れたいわば天才の称号がふさわしい。
相当なビックマウスでも名が知れている。そんな宮本隼輔だが実力も申し分ない。昨年は多くのグレードレースに出場し爪痕を残してきた。
大垣G3水都大垣杯では錚々たるメンバーの中でも圧巻の捲りから優勝ももぎ取っている。今大会同期でS級1班に昇格した藤根俊貴も参加するため直接対決も見てみたい。
過去の優勝者と昨年優勝者のコメント
2015年/天田裕輝
2016年/浅井康太
2017年/根田空史
2018年/三谷竜生
2019年/村上博幸
◆昨年優勝、村上博幸のコメント
『全部レースの流れですね。絞ってしまうと不完全燃焼になるかなと思って。流れで追い上げか(新山響平と原田研太朗が)やり合ったらまくりかなと。でもあの位置になったときに出たとこ勝負かなと。
(新山響平君は)カカってましたもんね。踏み出したときは楽だったけど、その後はもし原田研太朗君が来ても何もできないと思った。
3コーナーぐらいまで脚がたまらなかったけどここで勝たないといけないと思い無我夢中で踏んだ。
新しい練習が噛み合っているし、結果に満足している』
奈良競輪場場の情報
1着決まり手 逃げ:25% まくり:33% 差し:42%
2着決まり手 逃げ:18% まくり:13% 差し:23% マーク:46%
◆奈良競輪場場の特徴
1周333m。コーナーからゴールまでの直線が短いバンクで、スピードを維持しやすく、スピードを出しやすいのもあり先行・捲り選手有利とされている。
後方にいると何もできなくなってしまうので、展開が激しくなる競輪場だ。
展開が目まぐるしく変わる分、ハラハラもするが逃げきることも多く低配当レースも多いが、波乱時は額が高くなる傾向だ。
また、競輪史上最高額の3連単配当金である4,760,700円が出たバンクでもあるぞ。